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不動産のはなし⑩【不動産取引の落とし穴】

  【不動産取引の落とし穴】 その業者、本当に専門家ですか?~知られざる中間マージンの罠~ 不動産の売買や仲介に携わっていると、それに付随して様々な工事が発生します。長年住んだ家の「解体工事」、新生活のための「リフォーム」、そして時には「遺品整理」や「不要物の回収」など、その内容は多岐にわたります。 私たち不動産業者は、お客様の新たな門出を円滑に進めるため、これらの工事を信頼できる専門業者へ繋ぐことも大切な仕事の一つです。特に、長年その地域で堅実に仕事をされている「地域密着の業者さん」との繋がりは、私たちの財産でもあります。顔の見える関係で、責任感を持って仕事に取り組んでくれるからです。 しかし先日、お客様(施主様)がご自身で手配されたという業者さんとの間で、首を傾げたくなるような出来事がありました。今回は、その体験談と、不動産取引に潜む工事業者の落とし穴についてお話ししたいと思います。 名刺も渡さない「解体業者」の正体 それは、ある土地取引の契約を終え、建物の解体工事を控えていた時のこと。施主様が「解体業者は自分で手配しました」とおっしゃるので、今後のスケジュール調整のため、その業者さんと連絡を取りました。 しかし、どうも様子がおかしいのです。 担当者と名乗る人物は、こちらの会社名や名前を伝えても、自身の名刺を渡そうとしません。現場での重要な打ち合わせにも「現場の人間に行かせますので」と言って本人は来ようとせず、電話で話してもどこか他人行儀。本来、工事を請け負う元請けの責任者であれば、施主様や我々不動産業者と密に連携を取り、現場の細かな仕様や近隣への配慮について打ち合わせをするのが当然です。 「どうにもおかしい…」 長年の経験からくる違和感を拭いきれず、施主様にその業者の会社名を尋ね、インターネットで検索してみました。すると、衝撃の事実が判明したのです。 その会社のホームページに書かれていた事業内容は、なんと「外壁塗装」でした。 解体工事に関する記述はどこにも見当たりません。 「あぁ、なるほど…」 全ての点と点が線で繋がった瞬間でした。おそらく、この会社は「窓口」として解体工事の仕事を受け、実際の工事は下請けの解体業者に丸投げしているのでしょう。いわゆる「中間マージン」を抜くブローカーのような業者だったのです。 次々と発生する「追加費用」の恐怖 案の定、工...

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